2008年07月16日

分娩における鍼治療

産婦人科で行われている鍼灸治療というと、逆子治療や
不妊症、生理痛の治療などがよく知られています。
鍼やお灸って本当に効いているの?と疑問を持つ人も多いと
思いますが、特に逆子治療などは短期間で効果が
あらわれ、実際に施術を受けた妊婦さんは驚くくらいの
レベルにあります。

また逆子などの問題がない場合でも、安産に
向けてお腹(子宮)をやわらかくするために、
妊娠期間中から鍼灸療法を取り入れる病院も
あり、針灸療法と出産というもは密接な関係を
持っているようです。

鎮痛法としての鍼療法は、おもに慢性的な痛みを
和らげたい人たちに多く用いられていて、
分娩時の痛みの緩和(無痛分娩)を目的として
使用される例はそれほど多くありません。

しかし、妊娠以前に他の症状で鍼治療を受けた
ことがある女性や、副作用の少ない無痛分娩法を
望む女性など、針灸療法の効果を知っている
女性からは強烈に支持されている方法でもあります。

鍼療法といえば、中国で古くから治療に用いられた
手法です。熟練した鍼師が細くて長い「鍼」を
からだのさまざまな部位の皮膚に刺すことで、
治療をしていきます。

「鍼」がどのように効くのかは、まだはっきりと
わかっていませんが、一説では、「鍼」の刺激に
よって、痛みを緩和する働きのあるエンドルフィン
という化学物質が筋肉や脳に分泌されるのだと
いいます。

こうした内因性の鎮痛物質であるエンドルフィンの
分泌によって、陣痛の痛みもコントロールできる
のではないかと期待されているのでしょう。

陣痛を緩和するための鍼療法ですが、なるべく
早い時期から始めると効果的であるとされています。
陣痛時に鍼を刺すポイントは、腕や脚、耳、手、
足首、腰などにあると言われています。

鍼を刺す時には、ほとんど痛みを感じないか、
感じてもわずかな痛みです。通常、鍼は
15分〜40分ほど刺したままにしておくのが
通常ですが、針を刺しながら、刺激する場所を
微調整する人もいます。

十分な鎮痛効果は期待できないにしても、鍼を
打つとリラックスできたとか、エネルギーが
わいてきた、という人もいます。中国が持つ
神秘の治療法と言えるでしょう。

タグ:鍼治療
posted by mutsuubun at 15:00| 鍼治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

麻酔薬による無痛分娩が医学的に勧められる症例

無痛分娩を麻酔薬で実現することを勧められる
ケースというのがあります。最近、もともと
心疾患や糖尿病などの病気を抱えている産婦さんや、
妊娠中毒症などの産婦さんがそのケースで、
医学的適応から、麻酔薬による「無痛分娩」を
勧めるケースがあります。

分娩が進んでお腹が痛んでくると、血液中に
カテコラミンという物質(痛みというストレス時に
発生)が増え、脈が速くなり、血圧が上昇します。

さらに出産する際の子宮の収縮時には子宮に
たまった血液が全身に送り出されます。その血液が
心臓に還り、肺を通って心臓から送り出す血液が増え…
と、体に大きな負担をかけることになり、心臓が余分な
仕事を強いられることになります。

心臓に病気を抱える産婦さんでは、もともと
心臓の予備力が少ないため、出産時には体で
使われる酸素の量が肺から補給される量を上回り、
呼吸が苦しいという状態が発生します。

また、高血圧の産婦さんでは、全身の血管が
硬直化してしまい、赤ちゃんへの血液がスムーズに
供給されていない可能性がでてきます。

さらに妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)では、
赤ちゃんへの血液を送る臍帯という血管が
細くなって栄養が行き届かないため、赤ちゃんに
十分な栄養が供給されないために発育が悪くなっています。

糖尿病の産婦さんも同じようなことが起きている
場合があります。そこへ陣痛の痛みという激しい
ストレスが加わると、血管はさらに血液を通しにくく
なってしまいます。すると必然的に赤ちゃんへの
血液も送られにくくなってしまうというのはおわかり
いただけるかと思います。

このように、特に病気を抱える人にとって、
陣痛の痛みは、生死を分けることにもなり兼ねない
ので、麻酔薬を使った無痛分娩が勧められるという
わけです。
posted by mutsuubun at 10:00| 麻酔薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月14日

硬膜外麻酔とはどんなものか?

無痛分娩の主流である硬膜外麻酔法とは、
腰椎の硬膜外腔というスペースに細いカテーテル
硬膜外カテーテル)を留置して、そこから
局所麻酔薬や麻薬性鎮痛薬などを投与する方法です。
現在では、硬膜外麻酔による無痛分娩は、無痛分娩の
もっとも有効な方法という認識のようです。

硬膜外麻酔は、下半身の感覚を麻痺させる
ことによって、出産の際に発生し、女性に
とってはかなりつらいものである陣痛を軽減もしくは完全に
取り除いてくれます。最初に薬を投与してから
およそ10分〜20分で効果があらわれ、
薬剤を追加投与することによって赤ちゃんが
生まれるまでの間に鎮痛を維持することができます。

硬膜外麻酔は、子宮や子宮頸部の痛みを
抑えますが、これは痛みの信号が脳に伝わるのを
途中で麻痺させて、産婦さんが痛みを感じないように
しているのです。

硬膜外麻酔によってどの程度感覚が麻痺するのかは、
使った薬の濃度と量に依存します。
硬膜外麻酔が効き始めると、通常の麻酔と同じように
お腹からつま先までの感覚がなくなったり鈍くなったり
します。ここら辺は歯医者さんなどで麻酔注射を
打たれた経験のある方であればイメージがわくでしょう。

子宮が収縮するたびに締め付けるような感覚は
するものの、痛みは感じないといいます。
ほとんどの女性が陣痛からは開放されますが、
分娩、つまり出産をしている実感は味わえます。

分娩の最終段階では、赤ちゃんを娩出するために、
産婦さんがしっかりといきむ必要があります。
ただし、麻酔により産婦さんの感覚が麻痺していると、
いきむタイミングがつかみにくいため、この時点で
薬の量を減らすという対応をとることにより、
多少の痛みを妊婦さんに感じてもらい、いきんで
もらうという方法を取ることもあります。

一方で、硬膜外麻酔によって陣痛が軽減した
おかげで、痛みと戦いながらいきむよりも、
より自然にいきむことができた、という産婦さんも
いるなど、個人によって、感覚は様々のようです。
posted by mutsuubun at 09:00| 硬膜外麻酔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月13日

出産費用について

妊娠したことががわかったその日から、お腹の中の
赤ちゃんのこと、生まれてからの生活のこと、
自分が母親になるということなど様々なことが
頭の中を駆け巡り、毎日が不安と
期待と喜びでいっぱいだと思います。

毎日大きくなるお腹に向かって
「早く会いたいね」と話しかける新米お母さんの
姿は、愛情にあふれている姿ですよね。しかし「いざ出産」
となると、赤ちゃんに会える喜びと同時に
「出産費用を用意しておかないと…」という
これまたシビアな現実が待ち受けています。

では、実際に出産費用はどれくらい必要でしょうか。
一般的に、出産は病気ではないため、たとえ病院に
通院したとしても、健康保険の適応対象にはなりません。

合併症があって治療をしたり、帝王切開を
しなくてはならなくなった場合は健康保険の適応対象と
なります。無痛分娩の場合は、普通分娩の分娩費に
加えて費用が発生します。

プラスされる費用は、どのような処置をするか、
によって異なってきます。
「計画無痛分娩で前日から入院し、いくつかの
処置がなされるのか」
「それとも陣痛を待って無痛分娩を行なうのか」
「またどの麻酔薬を使うのか」「どの器具を使うのか」
「麻酔科医がいるのか」「スタッフは何人いるのか」
などにより、費用が決まってきます。

また、部屋によっても費用は変わります。個室か
相部屋か、LDRを使用するかなどです。LDRとは、
陣痛室と分娩室の機能を一つにまとめた部屋です。
この部屋ではベッドが分娩台として使えるため、
陣痛が激しい時期に歩いて移動する必要がないのです。

無痛分娩で出産した場合にプラスされる費用は、
ピンきりで、1〜2万円の病院から20万円程の病院も
あるので、基準がないのが現状です。各病院のホームページに
概算費用が掲載されているところもありますから、
参考までに調べてみるといいでしょう。問い合わせを
してみてもいいですよね。
タグ:費用 出産
posted by mutsuubun at 09:00| 出産費用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月12日

妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の治療

無痛分娩の現在の主流は、麻酔薬を用いた
硬膜外鎮痛法です。この硬膜外鎮痛法が、
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)を抱える
産婦さんにとって、分娩時だけでなく妊娠中の
治療としても有用であるということがわかって
きているようです。

妊娠高血圧症候群とは、高血圧を主体として、
蛋白尿やむくみを伴う全身性の疾患です。
この疾患を抱える妊婦さんの場合、赤ちゃんへの
血液を送る血管である臍帯が細くなっているため、
妊娠中の赤ちゃんに十分な栄養が供給されず、
発育が悪くなりがちだということです。

硬膜外鎮痛法による無痛分娩では、このような
ケースの場合に、血圧に影響の出ない程度の少量の麻酔薬で
鎮痛を行なうだけで、子宮への血流を含めた内蔵の
血流を保つことが可能になっています。

これを妊娠高血圧症候群の治療に使う場合、
妊娠の半ばから終わりに治療を行います。まだ
陣痛も始まっていない時期に、硬膜外鎮痛法の
ための細い管(カテーテル)を背中から注入し、
麻酔分娩で用いるよりずっと少ない量の局所
麻酔薬を1〜2週間にわたり少しずつ入れる
という治療を継続します。

この麻酔薬の注入によって、高血圧が改善し、
病的に低下していた血小板の数が正常になり、
赤ちゃんへの栄養供給がスムーズに行われ、
発育にも改善がみられる、というのです。

数週間の間、体の中に麻酔薬が入ることに
関しては、かなり心配でしょう。ただ、、
入れるところはあくまで神経組織のまわりで、
血管の中に入れるわけではありません。

実際に今までのところ、この治療による赤ちゃんへの
悪影響はみられていないようです。

この新しい治療法に期待が持たれていますが、
しかしながら、血圧をコントロールできたとしても
妊娠高血圧症候群の病態をする改善には限界が
あるということも事実です。

また、カルシウムを積極的に摂ったり、海草、
野菜、魚などをバランスよく食べるなど、
薬だけに頼るのではなく、食生活にも気を配り、
妊娠高血圧症候群の予防に努めることが大切です。
posted by mutsuubun at 21:00| 妊娠高血圧症候群 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

硬膜外麻酔の副作用 吐き気

無痛分娩は、現在多くのケースで、硬膜外麻酔法
で行われています。「麻酔」は無痛分娩のような
出産の場面に限らず、多くの人が経験している
ように、その他の外科手術や歯の治療
などにも使われています。

歯の治療などで麻酔を受け、その後に吐き気をもよおした
経験のある人もいるのではないでしょうか。
麻酔薬と吐き気はどのように関係しているかというと・・

無痛分娩で用いている硬膜外麻酔法では、麻酔法を
開始して30分以内の早い時期は血圧が
変動しやすく、この時期に血圧が低下すると
吐き気が起こりやすい状態になるようです。

このとき、首の後ろにある脳の一部分の
酸素濃度が低下すると、吐き気の症状がひどくなります。
逆に言うと、多少血圧が下がっても、酸素が上手に
脳まで届いている場合は、吐き気が起こる可能性は
小さくなります。

しかし単純に、薬の量が少なければ吐き気の
症状が軽くなるというわけではないようです。
薬による鎮痛効果が十分でないときに子宮収縮が
おきると、それが誘発となって吐き気を
引き起こしたり、分娩にネガティブなイメージを
持っていて不安を抱えている産婦さんでは、分娩すること
自体が原因となって吐き気を催すことがあると言います。

また、分娩中の水分摂取が足りない場合や
低血糖状態も吐き気となって表れます。子宮の下部が
伸ばされると反射によって嘔吐が起こりやすいようです。

つまり、自然分娩の場合でも、陣痛のために
時々吐き気が起こることがあるのです。
つまり、分娩時の吐き気は麻酔薬の副作用に
よるものなのか、それ以外なのかは識別するのが
難しいというのが現状です。

対応というわけでもありませんが、仮に麻酔薬が
原因の場合も、一度吐いてしまうと楽になります。
そして分娩後それほど長く続きませんので、
その後の育児に影響が及ぶ心配もそれほどないと
言えるでしょう。
posted by mutsuubun at 18:33| 無痛分娩 リスク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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